ピン(Phin)はモーラムやイサーンミュージックには欠かせない楽器ではあるものの、そのルーツなどにはあまり興味がなかったが、Joey Phuwasitのかっこよいピンさばきを見てわらわらと所有欲が湧いてきた。
米国Amazonで購入できそうな感じではあるもののイカしたデザインのものが見つからず、とはいえシャレではないがピンからキリまでいろいろあるのでまずはいろいろ調べることにした。そこでたどり着いたのがピンの巨匠トンサイ氏だった。そしてこの映像がピンを理解する上で大変に役に立った。
良い音出すピンの材料はジャックフルーツの木と言っているがこれは冗談のようで、バギーウッド(Buggy Wood)が良いとのこと。それが何の木なのか私にはわからない、、。
そして(かつて)弦は自転車のブレーキ用のワイヤーを解いたものだそうで、確かに他のトンサイ氏の映像を観るとよれよれの弦が映っていることがある。
ピックもとても鋭利な形のものを利用しているようだ。
そして次のビデオで驚いたのが、トンサイ氏のピンはフレットが可動式であることだ。4番目のフレットを曲のベースコードに合わせて動かしているようだ。
おまけにやや斜めに取り付けることで絶妙な音を醸し出している。正直これには驚いた。
そして最後はトンサイ氏がピンを制作している映像。
ボディーとネックの一体型で、原木から切り出したあとに音を共鳴させるための空洞を削り出している。(もしかしてヘッドの先のナーガーまで一体化している?)おまけにピンごとにフレットの位置が違ったりするので謎が多い。
そんな謎の多いピンではあるが、いったんトンサイ氏の手に渡ると時には単音、時には和音、微妙な音程のずれによるうねりなど生き生きとした音色を奏で始める。
最近のピンはギターと同じような作り方をしているようで、フレットも可動式ではなく標準化されているようだ。(トンサイ氏のピンとは明らかに違う)いつかイサーンで購入したい。